歌と歌手にまつわる話

(46) ミュージカルの歌は全部聴いて What Kind of Fool Am I ?


Sammy Davis Jr.(1925-1990)

ミュージカルでは沢山の歌が唄われます。すべての歌が物語の筋書きの上に乗っているのです。

私もこの歌がイギリス人の名コンビLeslie Bricusse と Anthony Newlyが書いた

"Stop The World - I want to get off"
(地球を止めてくれ−俺は降りたいんだ)

というミュージカルのストーリーを知り、その最後に唄われる歌であることを知って、この歌のもつインパクトが10倍いや100倍にもなりました。最初は作曲家ニューリー自身、その後はサミーが主演しています。

この歌はサミーの独壇場です。この歌をサミーの芸能生活50周年のコンサートの最後に唄いました。しかも、このミュージカルの歌をメドレーで綴った8分間のパフォーマンスです。彼自身の50年の黒人ゆえの苦しさや、何から何まですべての思いが彼を襲ってきたのでしょう。万感こもって歌にならないくらい涙でくしゃくしゃになって唄いました。ただただ、すごいです。

この顔をご覧下さい。このビデオは何度見ても涙なしでは見られません。サミーファンには感動のビデオです。申し訳ありませんが、サミーの大ファン以外にはもったいなくて見せてあげる気になりません。このページに来た人だけへの限定公開です。

Musical "Stop The World"Medley 


(47) サミーのタップ・シューズ

フランク・シナトラ、サミー・デイヴィスJr.とライザ・ミネリが1989年に日本で公演したときの話です。サミーが当時マイケル・ジャクソンが唄い踊っていた "Bad"の物真似をしましたが、途中で息を切らせて「歳をとりすぎた」といって止めてしまいました。そして、愛用のタップ・シューズを長い柄のついた靴べらで引き寄せながらこう呟いたもんです。

「この靴のほうがマイケルより年上なんだ」

当初、シナトラ一家の3人が再度ツアーを始めたのですが、ディーン・マーチンがリハーサルに遅れたり、すっぽかしたりするのでシナトラは本気で怒り、途中から彼をはずしてライザを連れてツアーしたのです。ディノが亡くなるまで許さなかったといいます。ショーに対する真摯な姿勢がそうさせたのだと思います。いつも完璧を求めていたのです。

ディノは死ぬまで酔っ払っていたのですよ。ディノらしいですな。


Frank, Sammy and Dino

1987年のシナトラ一家です。12年前は3人とも健在だったのですね。

最近、めずらしいCDを貸してもらいました。ディノが死ぬ前の1994年に、シナトラとディノのショーがあり、そのライブ録音なのです。1000枚だけ限定制作したものです。シナトラはディノを許していたのです。傑作なCDなのですが、サミーが生きていたらさらに面白い物になっていたことでしょう。


(48) ジャズ・タップ・ダンス
タップには"rehearsed Tap"と"Jazz Tap"とがあるのだそうです。前者は決められたコースにしたがって踊ります。後者はどう踊るか決まっていないのです。ジャズのアドリブと同じです。ドリー・ベーカーは"Jazz tap"が好きだといいます。彼女なら当然そうです。最近、日本に上手な"Jazz Tap"ダンサーがいて、ときどき競演するのだそうです。楽しいといっています。

川村隆英というジャズ・タップ・ダンサーで南青山のBody & Soulや原宿のKey Noteなどでよく一緒に出演します。私も2度ばかりDollyの歌に合わせて踊るところを見ました。

このページを書いたのは1999年でした。13年たった2012年7月に川村隆英本人からメールが飛び込んで来ました。驚きました。そこで新しいページを起こしました。(2012/7/3)

⇒ 川村隆英のページ


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