歌と歌手にまつわる話

(108) ジェニファー・サノン My Favorite Things

ジェニファー・サノン、Jennifer Sannonという今年24歳の若い黒人歌手が注目を浴びています。

2003年に開催された「Lincoln Center's Annual Essentially Ellington Competition」で、ウィントン・マルサリスに「傑出したボーカリスト」と絶賛され、それを契機に彼が率いるLincoln Center Jazz Orrchestraのツアーに17歳のときから参加することになった新星歌手です。

マルサリスはジェニファーの歌を聴いて、エラ・フィッツジェラルドあるいはビリー・ホリデーの再来を予感させたのではないでしょうか。

2009年7月31日、武蔵境の小さなホールでのライブに行ってきました。伴奏はピアノ1本で、ジョージ・コリガン、George Colliganでした。コリガンは今年40歳で油が乗り切ったモダンジャズのピアニストで今回は何回目の来日なのでしょうねぇ。日本語でMCをやっていました。


Jennifer Sannon

唄うほうにとって見れば、ピアノ1本というのはなかなか難しいものがあります。せめてベースでもいてくれると、100倍くらい唄いやすくなります。太鼓がいれば乗ってきます。彼女はそんなことは言わずに唄いました。確かに初期のビリーやエラがそうだったように、派手さはありません。むしろ地味です。ハッタリは一切ありません。しかし、しっかりと原曲の本質を掴まえて唄っていました。

コンボやフルバンをバックにした歌も生で聴いてみたいものです。2006年のロンドンでの収録ビデオがYou Tubeにありました。有名になるかもしれません。名前を覚えておいてください。

Vocal: Jennifer Sannon
Piano: Jonathan Bapteste
Trumpet: Brandon Lee
Bass: Ivan Tayor

Drums: Simon Lott

自らの紹介ビデオクリップです。ライブはロンドン・ソーホーのRonnie Scott'sでの収録のものです。”My Favorite Things”は日本でも唄いました。ライブの幕開けに唄うのでしょかねぇ。そのあとに、”Comes Love”を唄いますが、これは乗りのりです。最後に”Take the 'A' Train”ですが、これも武蔵境で唄いました。(2009/8/7)


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